第1話「ハーパーズ島への船出」のストーリーを徹底再現!
※ネタバレ前提の内容です。ご注意ください!
シアトル沖に浮かぶ孤島、ハーパーズ島で、7年前、6人の人間が惨殺されるという恐ろしい事件が起こった。犯人が保安官によって射殺されることにより事件は解決し、島は7年の歳月の内に徐々に落ち着きを取り戻していった。
時は現在に戻る。シアトルのヨットハーバーに停泊している船は、華やかに装飾されている。
船上でパーティが行われていた。ヘンリー・ダンがトリッシュ・ウェリントンと結婚式を挙げるために、ハーパーズ島へと参加者を乗せてゆく船である。
ヨットハーバーに1台のタクシーが着く。乗って来たのはアビーである。アビーの顔に見覚えがあるというタクシー運転手。アビーが島育ちであることを話すと、運転手はミルズ保安官の娘だと気付く。
船上で時間を気にする新婦トリッシュの父、トーマス・ウェリントン。トリッシュのいとこのベンの到着が遅れているのだ。
その時、陽気な音楽が流れ始め、皆が注目すると、新郎ヘンリーの陽気な叔父、マーティーが踊りながらの登場だった。
愉快なマーティーおじさんはヘンリーの友人達の間でも好かれている好人物だが、その派手さが下品と写るのか、トーマス・ウェリントンはいい顔をしていない。
マーティーをトリッシュが父・トーマスのところへ案内している間に、アビーが船へやって来る。アビーはヘンリーの幼馴染であり、トリッシュとも、ヘンリーの友達連中とも仲が良い、誰にも好かれるタイプの女性らしい。
船の化粧室では、マーティーが何かの薬をシャンパンで流し込んでいる。彼はカバンの中に大量の現金と拳銃を入れていた。そして薬を飲んだ後、拳銃を取り出し、ズボンの腰へと差し込む。
パーティーで盛り上がる船のデッキ。もうじき出航の時間だが、やはりベンが来ない。トリッシュとヘンリーはベンの携帯を鳴らしてみる。
海中。船の底。スクリューのシャフトに縛り付けられ、酸素ボンベを咥えさせられている男がいる。おそらくは彼がベンである。彼は何者かによって、このような仕打ちを受けているのだが、まさか海中に人が拘束されているなどと誰一人気付く者もいない。携帯も留守電になっている。
ベンを待つかどうか迷うが、やはり出発することになる。
汽笛が鳴り、船のエンジンがスタートする。当然スクリューが回転し始める。ベンはもがくが、回転するスクリューにどんどん引き寄せられる。
船が出航し、盛り上がる船上のパーティー。しかし、その船の出発地点の海水がベンの血で赤く染まっていることに誰も気付かなかった。
アビーと話しているヘンリー。
アビーもヘンリーも事件で痛手を受けている二人である。ヘンリーは島は普通に戻ったから、大好きだったあの場所で結婚式を挙げるという。アビーも今回帰らなかったら一生島に帰る機会を逃しそうだったと言う。
トリッシュと父トーマスが話していると、トリッシュの携帯がなる。トーマスが、いとこのベンからではないか、と言い、トリッシュが着信画面を見ると、相手はハンター・ジェニングスとなっていた。
トリッシュは少し焦り気味に、ベンじゃなかったと父親に言う。どこか浮かない表情だ。
日が傾きはじめて、船は目的地に近づく。
船では新婦の友達の女性陣が輪になって話している。金髪美人のクロエが、7年前の6人殺しについて熱っぽく語っている。その手の事件に興味があるようだ。ルーシーとベスは辟易しながらも興味を引かれているのか大人しく聞いている。
クロエが言うには犯人の動機は不明。7年前に何の前触れも無く人を殺し始め、人を木に吊るしたり、切断したり、火をつけたりしたというのだ。そして、ヘンリーの友達のアビーは母親を殺された、という情報も彼女は知っていた。
自分のことが話されている事など知らずに、見えてきたハーパーズ島を眺めるアビー。
やがて船はハーパーズ島に到着した。
港で、魚を捌いていた漁師の男がアビーを見つけて、ニッコリ笑い彼女に近づく。彼女の元彼氏であるジミーだ。
他の招待客は車に乗るが、アビーは懐かしい道を歩くことにする。
途中で大きな木を見た。7年前に殺された母親が吊るされていた木である。ヘンリーが後ろで見守っていた。アビーはいつかは見ることになるから最初に見た、という。
クロエと、その恋人のカルがホテルの個室に入る。
カルはクロエの為に、1日船を借りたので、その日は1日2人で船を楽しもうと提案する。
港では、皆が乗ってきた船の乗務員が、棒で船底を探っている。漁師のジミーと、その仕事仲間シェーンは、彼らの慣れない作業姿を見て笑う。
ジミーがシェーンに、ヘンリーとトリッシュの結婚式の客の船だと話すと、王女と貧民だ、という。
ホテルの庭で叔父のマーティーとヘンリーが話している。金持ちの船を洗っていたヘンリーが、金持ちの娘と結婚することになったと笑う。ヘンリーがウェリントンさんは良く思っていない、と言うと、マーティーはあのオヤジを恐れるな、と助言する。
ホテルでカルはクロエに結婚を申し込むために指輪を渡そうとするが、タイミングが合わず、渡しそびれる。
トリッシュの姉のシェイは、夫のリチャードに、娘のマディソンの遊び相手がいないことを相談しているが、リチャードは軽く流して取り合わない。
そのマディソンは、虫眼鏡で集めた太陽光でカタツムリを焼いて遊んでいる。かなり変わった子のようだ。
ヘンリーは、弟のJDの部屋をノックし、来てくれたことを喜んでいる。両親が亡くなり、彼の肉親はJDと叔父のマーティーだけなのだ。JDは無口で、体中に不気味な刺青を入れており、こちらもかなりの変わり者のようだ。
トーマスは、妻のキャサリンがシャワーを浴びている時、パソコンに届いたメールをチェックする。「今夜中に彼女のことを片付ける。H.J」と書かれたメールが届いていた。
アビーがシャワーを浴び終わった時、携帯が鳴ったので出てみると、誰も喋らないが、古臭い音楽だけが流れるという変な電話であった。
夜、ホテルのラウンジで、それぞれにグループを作って楽しんでいる面々。
トリッシュの携帯にメールが入る。「ブルーがよく似合っている。南ロビーで会おう」という内容である。
ロビーに来たトリッシュの前に現れたのは、ハンターという男であった。トリッシュの分かれた彼氏である。どうやらトリッシュの結婚の邪魔をしにきたようだ。
姿が見えないJDを探すヘンリー。アビーは自分が探すので、トリッシュと過ごせと言って、JDがよく行っていた「キャナリー」というバーに探しに行く。
トリッシュはハンターのことを姉に相談する。姉は父親に頼んで追い返してもらえというが、騒ぎを大きくしたらヘンリーに悪いとトリッシュは嫌がる。ヘンリーにも話すべきだと姉。結婚式が台無しになってしまうというトリッシュ。夫婦に秘密があってはいけないというシェイ。
ホテルの庭を散歩するマーティーは、人の話し声を聞き、つい聞き耳を立てる。なんとトリッシュの父トーマスと、トリッシュの元彼ハンターが話していた。ハンターは、トーマスが娘とヘンリーの結婚を邪魔するために呼んだのだった。
バー「キャナリー」に来たアビーは、ここで働いている友達のニッキと再会する。JDも大人しく酒を飲んでいた。アビーの元彼のジミーと仕事仲間シェーンも居て、アビーはジミーにビリヤードをしようと誘われる。
ホテルで葉巻と酒を楽しんでいたトーマスのもとへ、先ほどハンターとの密談を聞いたマーティーがやって来る。マーティーはトーマスに2人の邪魔をするなと言う。
バー「キャナリー」ではシェーンがJDに絡み、喧嘩になってJDはシェイにのされる。その騒ぎで保安官が駆けつけ、アビーは7年間連絡を取ってなかった父親と対面する。事件以来、父と娘の関係はギクシャクしてしまったようだ。
ホテルに戻ったアビーにヘンリーが詫びる。自分がJDのことを頼んだのでアビーが父親と会ってしまったと。アビーは父親と話すのも目的のひとつだったので問題ないという。ヘンリーの話ではJDはどうも何かと問題を起こす男らしい。
カルとクロエは夜のビーチに泳ぎに来ていた。カルのズボンのポケットには指輪が入っていた。クロエが溺れたフリをして慌てて海に入って行くカル。ふざけていた事が分かり、クロエに怒ったカル。しかしクロエが逆ギレしてカルの服を海に投げ込んでしまい、ポケットの指輪を紛失してしまうカル。
ホテルでは、マディソンが母親のシェイに、ここでは多くの人が死んだと話している。シェイが誰に聞いたか問うと、マディソンは新しい友達に聞いた、と答える。
一方、ヘンリーとトリッシュの部屋では、トリッシュが席を外した時に彼女の携帯が鳴り、表示された「ハンター・ジェニングス」の名を見てしまうヘンリー。
そして、マーティーが夜の散歩をしていると、小さな架け橋を渡っている最中に、橋の板が抜け落ち、マーティーは何とか上半身だけで橋にぶら下がっている状態になってしまう。橋は人の背の高さほどでそう高くはない。その拍子に拳銃が懐から飛び出して少し手の届かない場所へ落ちる。
マーティーは這い上がろうとするが、酒に酔っているせいか、うまくいかない。そこへ足元から人が歩いてくる音がする。マーティーが助けを求めると、重厚な刃物を振った時のような、空気を裂く音がし、次にマーティーの下半身に激痛が走る。マーティーは必死で拳銃に手を伸ばして、足元に向けて数発発砲するが、再度激痛が走り、そのまま息絶える。マーティーの下半身は上半身から切り落とされていたのだ。
アビーがホテルの自室に戻ると、化粧鏡に古い新聞記事が貼り付けられていた。「ウェイクフィールド、保安官の妻も殺害」という見出しの記事であった。アビーはそれを嫌がらせと受け取り、むしり取る。
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